原子力発電と私達の未来について考える③(全4回)


そして今回の原発事故で発生した汚染土壌の処理、廃炉に伴う膨大な放射性廃棄物の処理、これまで原発稼働で生じていた使用済み核燃料という高濃度の放射能廃棄物の処理という課題が有ります。
残念ながらこれらの課題は何も解決していません。

また、青森県の六ヶ所村に再処理工場を作り、使用済み核燃料から再処理してプルトニウムを取り出し、高速増殖炉の燃料として使用する計画を立てましたが、技術的な問題で頓挫しました。
そこでこれを通常の原子炉で使うプルサーマル計画が立てられていますが、危険性も伴っており、計画通りにできるかは不透明です。
なお、我が国は英仏に再処理を依頼して抽出したプルトニウムを約47トン保有しており、国内に約10トン保管されています。この再処理して作り出した燃料は、燃やす時の危険度も、使用後に生じる使用済み核燃料の処理も、これまでのものよりはるかに危険なものになります。

ちなみにプルトニウムは核爆弾の原料でもあり、世界最先端技術を有する我が国を、既に核爆弾保有国との見方をする国もあります。ただあくまで原子炉用で、国際機関の厳しい管理下におかれ核兵器用のプルトニウムとしては使用できにくいものである事は知っておく必要があります。

また、再処理には莫大な費用がかかります。莫大な費用をかけて、使うことが難しい危険なプルトニウムを取り出す再処理を続ける事が、我が国にとって本当に好ましい選択なのでしょうか。
極めて処分できにくい核のゴミをこれ以上出さない事が最優先で、既に抽出されたプルトニウムをどうするかも含め、現状を先送りにせず、原子力を研究レベルとし、これに代わるエネルギーの研究開発と普及に全力を上げることが世界最先端の技術を有する我が国の責任であると私は考えます。

なお、この問題に真摯に取り組んできた自民党の河野太郎氏が外務大臣に就任しました。
氏は就任の記者会見で問題は日韓関係よりも日米原子力協定にあるとの発言をしています。日本の原子力政策はこの協定の上に進められてきたものですので、この発言は我が国の未来に大きな光明を照らすものとして期待したいものです。

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