73年前の空


73年前のあの日、其処にはどんな空が広がっていたのでしょうか。1945年8月15日、日本は全ての思いを胸に納めポツダム宣言を受け入れ第二次大戦が終了しました。

本土防衛の沖縄戦で命を落とした人々20万人。3月10日の東京大空襲での焼死者数10万人。原爆投下で命を奪われた人々の総数60万人。そして、この戦争でかけがえのない命を奪われた人々の総数は310万人です。本当にあの戦争は一体何だったのでしょうか。なぜあんな事が起こってしまったのでしょうか。

終戦後、戦勝国によって開廷された極東国際軍事裁判によって、我が国は 、『戦時における非人道的行為と、アジア 諸国等への軍事侵略を行なった平和に対する罪』を裁かれ、国の指導者7名が絞首刑、数多くの指導者が無期懲役等の処罰を受けました。ただし『非人道的行為と武力による他国侵略はしてはならない』という国際ルールが確立した事もあり、それまで欧米諸国に植民地とされていた国々の大部分が独立を果たす事が出来ました。

しかし、チベットへの武力侵攻や、我が国の領土である尖閣諸島を突然自国領と主張し軍事的侵犯を繰り返す中国や、北方領土を不法に占拠し続けるロシア、いずれも戦勝国です。更にそのリーダー格の米露は、最も非人道的な兵器である核兵器を大量に保有し実践化を図ろうとしています。残念ながら、まだまだ世界は理想だけでは対応出来ない現実がそこにあります。

大切なものや愛する者を守るために戦う事は尊い事です。そして自国の領土や自国民を守るための防衛力は絶対に必要です。

先の大戦でもそうですが、市民レベルでは本気で他国を武力侵攻をしようと考えている者はいなかったと言われています。しかし、戦争を止める事は出来ませんでした。資源を持っていない我が国の存続の為の最後の選択肢として戦争を準備していたのは事実ですが、戦争以外の方法で国を存続させる手立てを最後まで模索していた事も事実です。

政治家やマスコミを影で操り、国民の心理を巧みに誘導し、戦いの必要性を喚起させ、戦争を起こさせ利益を上げようとした誰かがいたのでしょうか。

最近の国際情勢に見られる自国の利益ばかりを最優先し、他者や他国をないがしろにする姿勢は、憎しみと対立を生み武力衝突に発展する可能性を高めています。

エネルギー、石油化学、金融、マスメディア、薬品工業、IT、など、主要な産業をわずかな人々が握り、世界の富の半分を握っているという事実があります。それに対し世界の半分の人々は、1日200円以下の生活を余儀なくされているという現実があります。行き過ぎた自由経済の歪みが大きな経済的格差を生じさせています。これは極めて危険な状況です。著しく偏った経済格差を出来るだけ是正し、皆が幸せに生活が営める世界の実現も同時進行で進めていかなければなりません。

私達が世界の現実から目を背けず理解に努め、意思を持って判断しその上で政治家を見極め政治を託すしかありません。政治を行うのは政治家ですが、それを選ぶのは国民です。無関心が一番危険です。そうでなければ同じ過ちを繰り返しかねません。

戦後73年が経ち、戦争の惨劇の記憶も薄れていく中で、著しい経済格差や、二酸化炭素の上昇による地球規模の気候変動等が再び世界を混乱期に向かわせようとしています。今こそ私たち一人一人の適切な理解と適切な行動が求められると思います。